専門家から一般人へ!? シストレが庶民にも!

自動売買の歴史と利用者層の変化

 

自動売買の歴史が長く、インターネットが登場してパソコンが一般家庭にも普及したのは1990年代後半の頃であるが、自動売買自体はそれより前にも存在していた。当時の自動売買のシステムは、高度な数学や統計を用いて相場を分析するというものであり、「クオンツ・トレーディング」や「ブラックボックス・トレーディング」と呼ばれていたのであるが、ただし今と違って、コンピューターを持っていたのは、資金的に余裕がある大きな企業のみであって、実際にコンピューターを用いる自動売買ができたのは大手証券会社のディーラーやヘッジファンドのトレーダーくらいであった。私たちのような個人トレーダーが、自動売買を行うということなど、到底考えられない話であったのだ。

 

パソコン・インターネットが普及し始めた1990年代後半から2000年代前半にかけては、一部の一般トレーダーたちが自動売買のプログラムを作り始め、実際に使い始めたが、この時期も自動売買に挑戦することができたのは極わずかな人に限られた。なぜなら、当時は自動売買を行う方法としては、売買プログラムを自作するしかなく、豊富なプログラミングの知識を持ち、テクニカル分析に詳しい人しかできなかったからである。自分で相場を研究し、さらに自分で売買のタイミングをプログラミング言語で書くことができる人だけが、自動売買に手を出すことができたのだ。

 

その後、メタトレーダーという高機能チャート・ソフトが登場し、これにはEAという自動売買のプログラムを組むことによって、自動売買が可能であった。EAは自作するほかに、専門の販売者から購入すると言う手段もあった。そのため、プログラミングの知識がない人でも、購入すれば自動売買が可能になったのである。メタトレーダーが知られるようになったころから、自動売買はようやく、ある程度の相場やコンピューターについての知識のある個人トレーダーであれば、手が届くものとなった。

 

ミラートレーダーの登場

 

2010年ごろになると、日本にもミラートレーダーが上陸した。当初、ミラートレーダーを取り扱う業者はインヴァスト証券「シストレ24」だけであったが、その後多くのFX会社が続々と参入していった。

 

ミラートレーダーの登場は選択型システムトレードの歴史の始まりであった。ミラートレーダーは、それまでは「相場の分析力、コンピューターに関する高度な知識が必須」であるという自動売買の常識を覆した。以前は、自動売買といえばプログラムを自作もしくは購入するしかなかったが、ミラートレーダーはただストラテジーを選ぶだけで、しかも利用料が無料という画期的なものであった。それまでの「自動売買はコストがかかる」という概念が破られた。

 

「選ぶだけ」、「利用料無料」という特徴から、自動売買は相場分析力、資金力に乏しい初心者トレーダーや副業系の個人トレーダーにも普及し始めた。かつては専門家しかできなかった自動売買であったが、ミラートレーダーは大衆向けの自動売買(システムトレード)という新たな分野を作り出したのである。