短期売買vs長期投資

短期売買

 

 短期売買とは、ポジションを持ち続ける期間が長くても数日と短く、売買頻度が多いことから、あらゆるチャンスを求めて売買することが一般的である。売買を繰り返すことによって、市場の値動きが小さなものであっても積極的にポジションを取ることもある。このことから、資産運用は比較的効率的に行うことができる一方で、手法の研究は欠かせない。

 

 さまざまな手法を用いるということは、その分自分が使おうとする手法の研究や検証も必須である。特に、「トレンド」や「もみ合い」といった相場の状態にかかわらずに売買するトレーダーの場合、それぞれの相場の特徴に見合った戦略を決めることも求められる。

 

 また、短期売買という短期間の運用となるため、1取引あたりの得られる利益も少ない。逆に、相場が短時間で大きく値を動かすことがあるため、「損切り」の決済を行うことや、複数の投資対象を選んで分散投資することといった徹底したリスク管理が必要である。

 

長期投資

 

 長期投資では、ポジションを数か月という長い期間にわたって持ち続け、売買頻度が少ない。数週間ポジションを持つスタイルは中期投資と呼ばれることがあるが、売買方法は長期投資とそれほど変わりはない。

 

 一度に長期間のポジションを取ることから、投資対象は特定のものに絞ることが一般的であり、投資機会に関しても、積極的にチャンスを追い求めることはしない。

 

 したがって、使う手法も一番勝ち目があるものにだけに絞り込み、手法の研究は短期売買型のトレーダーほどは行わない。売買のチャンスが少ない一方で、相場を見張る頻度も少ないことから、時間的には効率的な投資ができると言える。

 

 長期投資では、主に大きなトレンドを狙うことが多い。一度に得る利益も比較的大きい。しかし、一度に被る損失の額も大きいことも特徴である。また、売買頻度が少ない一方で、多少のドローダウンには耐えなければならない。一回当たりの損失によるダメージは大きいことで、心理的な負担もかかってしまうトレーダーも存在する。

 

どちらが良いか?

 

 短期売買は、一般的には投資というよりは投機と呼ばれる。スキャルピング、デイトレードといった売買方法が、この部類に入る。短期売買を行う人としては、積極的に売買差益を狙って相場を張り、一度の売買で得られる利益の額が少ないが、相場の値動きを効率的に追うことによって、短時間で利益を得られることができる。

 

 一方の、長期投資は「投資」と呼ばれる。数週間~数か月にかけてポジションを持つこちらでは、スイングトレードと呼ばれる売買方法がこの部類に入る。相場を張るポイントは、相場が大きく値を動かして、一度の売買で大きな利益を得られる可能性が高い時であり、それ以外の時は相場を張らないのが、長期投資のポイントである。

 

 短期売買が向いている人とは、さまざまな手法を積極的に用いたいと考え、徹底したリスク管理を行うことが可能で、手法の研究に時間をかけることができる人であろう。長期投資が向いている人とは、少ない手法に対して大きな自信を持ち、ある程度のドローダウンがあったとしてもそれに耐えることができる人であろう。

 

 どちらにも、メリット・デメリットはある。しかし、理論上の優劣の差に違いはなく、大切なのは自分に見合った方法を採ることであろう。自分の資金面の事情や、心理的な性格に合った投資・トレードスタイルを用いることが、資産運用で成功を収めるためのカギである。

 

 資産運用の目的はあくまでも「利益」を得ることであるので、手法がどうであれ、利益を得られる方法を探すことが重要なのである。