「絶対利益」から「損を小さくする」へ

 

 かつて、投資といえば可能な限り利益を求めることに重点が置かれていた。そもそも長期的には市場の価格は上昇し続け、株価は月まで上ると言われていたほど成長は永遠に続くと考えられていた。そのため、投資家たちはサブプラムローンなどのリスクの高い金融商品にも次々と手を伸ばし、たとえ高いリスクを取ってでも絶対利益を求めていたのである。

 

 しかし、バブルは永遠には続かなかった。アメリカの住宅バブルの崩壊とリーマンショックによって市場価格は暴落し、100年に1度といわれる金融危機が起こった。この時が、人々の絶対利益をへの欲望の大きさが現れた瞬間だった。

 

 欲望の結果、市場は永遠に上昇すると誤った判断をし、リスク管理が怠られ、気づいたら何もかも失っていたという災いが多くの人に降りかかったのである。

 

負けをできるだけ小さくすることを重視

 

 金融危機で、投資家たちが多くの資産を失った結果、大きな利益を求めることよりも負けをできるだけ小さくすることに重点が置かれるようになった。負けることを少なくすることによって、相場で負けたとしても、また次回に利益を回復させられるくらいの余裕を持たせることが、投資での王道であることが認識されるようになった。

 

 どうして多くの投資家が金融危機で資産を失ってしまったのだろうか? たまたま偶然に「金融危機」という天災に遭ってしまったからなのだろうか?

それも理由の一部とは言える。金融危機に伴う相場の急降下さえなければ、ほとんどの投資家たちは自身の資産を大きく失うことはなかったはずだ。しかし、理由はもう1つある。それは、資産を守るためのリスク・コントロールができていなかったことだ。

 

 利益を得ることだけに目を向けてしまっていたために、リスクへの備えを怠ってしまったのである。資産を失う事態に対処することができなかったことで、金融危機という相場の急降下時に「負け」が大きくなってしまったのだ。そうしたリスクにも対応するために、今は利益を過度に追い求めることよりも、損失時のダメージを抑えることへの重視が求められているのである。

 

なぜ「負け」が大きくなってしまうのか?

 

 小さく負けることの重要性が明らかになった今でも、負けが膨らんで、その結果退場せざるを得なくなる人が後を絶たない。なぜ、それほど負けが大きくなってしまうのだろうか。

 

 原因は、リスク管理をしっかり行っていないからである。勝っている時は早めに利食いし、負けている時は回復をひたすら待ち続ける結果、勝より負けが多くなってしまうのである。

 

 ここで、重要なのが「損小利大」の原則だ。だが、欲望の感情がそれを実行することを妨げてしまうのである。「損小利大」は特に初心者には意外と実行が難しい原則なのである。それを乗り越える道具が、当サイトのテーマである自動売買なのである。