自分のトレーディング・ルールを作る!! それはどうして大切なのか?

ルールを作ることの大切さ

 

 システムトレード、自動売買であっても、売買の判断そのもの以外の行動を行うのはトレーダー自身である。そうした行動を行う際には、ルール化して機械的に手法を確立して実行することが求められる。そのルール化したのが「トレーディングルール」である。

 

 相場は、買い気配と売り気配の均等なバランスによって提示される価格である。したがって、買う人と売る人のどちらかが増えたり減ったりすることによって、相場はどのようにも動くのである。


 そのため、今後相場がどのような動きをするのかを予測することは不可能なことであり、価格が上がるか下がるかを予測することでさえも極めて難しいことなのである。

 

 自由で不規則な動きをする性質があることから、シストレに関しても、収益力がある「勝てる」ストラテジーもあれば、収益力があるどころか損失だけをひたすら増やしていく「負ける」ストラテジーも存在することは当然のことだ。

 

 「シストレを行う『正しい方法』」というものは果たして存在するのだろうか。収益力のあるストラテジーを選ぶ方法、つまりシストレにおけるトレーディング・ルールはいくつも存在する。


 しかし、相場においては不確実性がある以上、絶対に・確実に利益を手に入れる方法などは存在しない。よって、100%正しいトレーディング・ルールというものはないとしか言えない。

 

 確実なトレーディング・ルールが存在しないという以上、私たち投資家・トレーダーが行うべきこととは何か。それは、自分で独自のトレーディング・ルールを作ることである。「自分で」手法を決めると聞くと、自分のやり方が間違っていたとしても、それを正当化することに過ぎないと、あなたはこのことに戸惑うかもしれない。

 

 このトレーディング・ルールを作ることの目的とは、自動売買を行うにあたっての規則を作ることで、「勘」や「思い込み」などの無根拠な感情によってストラテジーの選択や運用の管理を行わないようにすることである。シストレであっても、明確な理由に沿って資産運用することが求められるのである。

 

何のルールを決めるのか

 

1.ストラテジー選びの基準

 

 シストレで実際に資産運用が始まるにあたって、最初の重要な作業といえばストラテジーを選ぶことだ。何を基準にしてストラテジーを選ぶのか、そういった理由でストラテジーを選ぶのかを決めなければならない。最初に自分で決めるルールとは、ストラテジー選びの基準を作ることである。

 

2.ストラテジーの稼働停止基準

 

 過去の実績を調べ、どのストラテジーが収益を上げているのかを探し出すことは何の苦労もなくできる。しかし、いざ自分が納得するルールに基づいてストラテジーを稼働し始めてみたが、思うように利益が上がらず、「負け取引」が連発することも頻繁にあることだ。


 そこで、どれくらい損失が重なったら、そのストラテジーの稼働を止めるのかというルールを決めなければならない。。

 

3.ストラテジー1つに充てるポジション数

 

 1つのストラテジーで自分が取るポジション数も決めなければならないことの1つだ。個人によって、シストレでの資産運用に充てる資金量は異なるが、1つのストラテジーで自分の資金のすべてを割り当てるという無謀なことをする人はまさかいないであろう。


 「資金は10等分し、1回の取引に資金の10分の1以上のリスクは決してとらない」。これは、20世紀前半に莫大な利益を上げた株式トレーダー:ウィリアム・ギャンが何度も言い残した言葉である。


 シストレに充てる資金をいくつかのストラテジーに分散することが必要であり、ストラテジー1つにどれくらいのポジション数も決めなければならないルールである。

 

トレーディング・ルールを持たない人

 

 トレーディング・ルールを持たない人とは、どのような人を指すのか。裁量トレードでは、相場への新規注文や決済を「なんとなく」で決め、感情のみでFX取引を行う人を指す。シストレで言えば、自分の「直観」だけを頼りにでストラテジーを選んだり、ストラテジーの運用の管理についても放っておく人を指す。

 

 残念なことに、このようにトレーディング・ルールを持たず、単に自分の感情のまま取引を行う人のほぼ全員が負け続けている。勝てるであろうルールに基づいて行動しないから、勝つことができないのだ。

 

 もし、しっかりとしたトレーディング・ルールを持ってFX取引を行っているのにもかかわらず、なかなか利益を上げることができずに負け続けている場合があるとすれば、その解決は決して難しくない。


 負け続けているという現状のトレーディング・ルールのどこに、どのような問題があるのかを調査し、改良すればよいだけの話である。それでも勝てなかったら、再度原因を考えては、作り直せば、利益を上げるようにはなることだ。

 

 しかし、自分の思いのまま「勘」で取引していて、しかも負け続けている場合、どのようにしたら利益を上げられるようになるのか。その解決法は、「自分の予知能力を高める」ことになるだろう。


 全員ではないかもしれないが、ほとんどの人にとって、そのように自分の「勘」のレベルを上げることは無理な話だ。だからこそ、トレーディング・ルールという根拠ある基準を持たなければならないのである。