ストラテジーのドローダウンの見方

「ドローダウン」を見て判断するには?

 

・ミラートレーダーなどのストラテジー選択型自動売買で、ドローダウンをどう見るべきか?

・ドローダウンは、ストラテジーのどんな状況を表すのか?

・ストラテジーの選び方に、ドローダウンをどう使うべきか?

 

最大ドローダウンとは

 

 ミラートレーダーなどの自動売買では、「ドローダウン」という数値を基準にストラテジーを評価することがある。最大ドローダウンとは、対象としている検証期間の中で、自己資産が最も大きい時から損失にとって減少し、最も小さくなった時の下落幅のことである。例えば、自己資金を100万円で投資をスタートして、一か月後には総資産が120万円になり、さらに1が月後には70万円に減り、そのまた1か月後には回復して110万円になったとする。この3が月間の場合、資産が最大だったときは120万円であり、最少は70万円である。このときのドローダウンは(120万-70万円)ということで、50万円のドローダウンが起こったということになる。

 

 当然ながら、ドローダウンの幅はできる限り小さいものであることが望ましい。自動売買において、ドローダウン幅が小さいストラテジーとは、その検証期間内で損失によって資産が減る機会がそれほど多くはなかったというストラテジーである。逆に、ドローダウンが大きいストラテジーというのは、その検証期間内で、資産が著しく減ってしまう経験を起こしたということであり、簡単に言えば、「負の実績」を挙げたということだ。したがって、選ぶべきストラテジーとはもちろん、ドローダウンの幅が小さいストラテジーであることは間違いない。

 

ドローダウンが表すこと

 

 ドローダウンが表す情報とは、そのようなものであろうか? ある検証期間内で起こった最大ドローダウンとは、その期間内で起こってしまった最も大きな「負け」ということができるであろう。つまり、その対象とする期間内で起こってしまった最大の危機であるという意味だ。

 

 ドローダウンが示す数値は、この後のストラテジーの運用で予想される損失のリスクの度合いが可能である。ドローダウンの数値が大きければ、今後も大きな損失を出してしまうかもしれないという予測を立てることができる。一方で、ドローダウン幅が小さければ、今後もそのストラテジーを利用すれば、損失をあまり出すことなく収益を得ることができる可能性が高いと判断することができる。もちろん、実際の取引では、過去に起こった最大のドローダウン幅を更新して、さらなる損失を被ってしまうことも存在する。そして、それが起こってしまうことを自分の行動で避けることは不可能だ。しかし、過去のドローダウンの数値を知ることによって、少なからず損失のリスクを予想することは可能であり、一定の効果があることは確かである。

 

ドローダウンを更新中のストラテジーは厳禁

 

 あるストラテジーが現在、最大ドローダウンを更新しているとする。この場合、このストラテジーは今までに起こった最も大きな「負け」よりも、さらに大きな「負け」を引き起こしているというわけである。ドローダウンを更新していて、しかもそれが今起こっていると言うことは、これから先どれくらいの「負け」を引き起こすのかを予想することは難しい。

 

 もちろん、予測ができないストラテジーを選んではいけない。こうしたストラテジーを選んでしまったら、いつ大きな損失を出したとしても不思議なことではなく、それだけ収益を上げる可能性も低いという意味だ。よって、それを利用する優位性もないと結論付けることができ、そうしたドローダウンを更新しているストラテジーを選ぶことは決して合理的ではないのである。

 

検証期間は長めに

 

 より長期的な過去このデータを参考にすることから、検証対象とする期間は長期的なものを使用することが好ましい。短期間での取引のデータの場合、ドローダウンの数値に限らずあらゆるデータでは、偶然性によって生じた結果がデータを大きく左右し、ストラテジー本来の成績が出にくい。逆に、長期的なデータであれば、期間が長い分、データが偶然性の高い出来事に左右されることは少なく、ストラテジー本来の状況が現れやすい。

 

 したがって、最大ドローダウンを検証する際に対象とするべき検証期間は、最低でも6が月以上であることが求められ、可能であれば、過去1年間、2年間のものを使用することが、私は勧める。