FX取引などの売買差益を狙ったトレードにおいて、手動取引でも自動売買であっても、トレーディングルールを守っていくのはとても大変なことである。
トレーディングルールを作ること自体についても、誰でも簡単にできる作業であり、どんなに初心者でも手法をつくるだけなら容易なことである。難しいのは、それを継続的に守っていくことなのである。
そして、常に自分で決めたルールの手法を用いてトレードに臨むことを続けていくことが、多くの人ができないところとなっている。
トレーディングルールを守れない人は、ルールに沿ってトレードを行っていくことをせず、新規注文を出したり決済注文を発注する場面に出会うと、その瞬間での自分の考えや思いで手法からはみ出た行動を取ってしまう。そして、ルール化した手法を守ることなく、その時の判断の方を優先することによって、得られる結果は「敗北」ということに至るのである。
自動売買にも同じことが言える。たとえばミラートレーダーで言えば、トレーディングルールを守れない局面とは、ストラテジーの選び方、ポートフォリオの入れ替えなどにおいて、それを行う瞬間の判断で行ってしまう時が、まさに「トレーディングルールを守れない」時であろう。
どんなトレードでも、マニュアル通りに行動するのは決して難しいことではない。やるべきことは、ただ決められた方法に従って、ブローカーの取引画面にある「買い」または「売り」のボタンをクリックするたけでしかない。事実、2,3回程度であれば、ほとんどの人がルール通りに取引することができる。
ミラートレーダーにおいてもまた、裁量トレードの場合と同じである。トレーディングルールに沿って2,3回操作することなら、誰でも簡単に実行できる。
しかし、トレードを行っていくにつれて、手法通りに操作することをしなくなってしまう。何かを操作するたびに、事前に決めた内容とは別の可能性を考え始めて、新たな考えを実行してしまうようになるのだ。
ミラートレーダーでこの例として、Tスコアが9.0以上のストラテジーを選ぶというトレーディングルールの手法があったとする。ここで、相場の流れがいつもとは変わった動きをするのではないかと考え、Tスコアが8点台のものを選ぶことにした場合には、それは事前に決めた内容とは異なるものになる。いざミラートレーダーを始めると、自分で決めたはずのやり方を変えてしまうという例である。
しかし、トレーディングルールを守らなければ、裁量トレード、自動売買を問わず、資産を増やすことはとても難しくなってしまう。やり方に沿って毎回トレードを行わないことによって、どんなやり方が利益を最も出す傾向にあるのかを知ることができなくなる。
そんなわけで、常にトレーディングルールに従った方法で、を使ってFXトレード活動を行うことが必要不可欠なのである。
今後、資産を増やしたいと思っているのであれば、「ルール手法を守ること」を意識して取り組むことが、どんな人にも求められるのではないだろうか。