FXで負けることに恐怖感を抱き、損失が怖いあまりになかなかポジションを持てない人は多い。少しの損失であるとしても「怖い」と感じてしまい、いつかは大きく負けるのではないかと、「怖い」不安を感じるのである。
「FX取引で負け、自分の大切な資産が減ってしまったらどうしよう…?」
このような恐怖で、FXで負けることを恐れ、「怖い」という心理で思うように相場にエントリーすることができない人は少なくないだろう。
特に、今までに損失を出したことがある人であれば、この「怖い」、「恐怖」といった不安の心はよく理解できることではないだろうか。損することが怖く感じるあまり、次回から取引に参加したくない気持ちになるのが、この恐怖症の場面である。
FXを始め、投資において損失をまったく出さないことはほとんど不可能なことである。常に勝ち続けることは、たとえプロであったとしても無理な話だ。もし、今までに1度も負け取引をした経験がないとすれば、その人は投資経験が浅い人、もしくは損切りをまったくしない人のいずれかであろう。
しかし、もし1度も損切りをしないとしたら、いずれは大きな損失を出すことにつながり、これは大変危険な行為である。したがって、「負ける」ことは絶対に避けられない。
しかし、「負けることは避けられない」と言っても、実際に損失を出した時のショックは大きい。1度負け取引を経験してしまうと、それ以後の取引に対して恐怖感を覚えてしまう。
「また再び損失を出し、このままだと最終的には資産のほとんどを吹き飛ばしてしまうのではないか?」と不安に思ってしまい、これからもFX取引を続けていくことにたいして恐怖の不安を感じてしまうことは、決して珍しくないことだ。
自動売買においても裁量トレードと同様、売買プログラムが負け取引を発することに不安感や恐怖感を覚えてしまう。売買プログラムが1度でもマイナス決済を行えば、利用者はそのプログラム、さらには自動売買システムそのものにまで「危険」を感じてしまうことであろう。
だからと言って、FX取引をやめてしまったらどうなるだろうか? 相場を張らなくなれば、自分の大切な資産が飛んでいくことはなくなる。それによって、損失が出ることに対する恐怖感・不安感も消え去る。よって、FX取引から撤退すれば、心理的な負担は解消するだろう。
しかしながら、同時にFX取引を通じて利益を上げることができる可能性もなくなってしまう。FX取引を始めた動機として、ほとんどの人は「収益を得るため」であろう。
自分の資産を上手に利用して、資産を増やしていくことが目的であるはずである。そんな中でFX取引をやめていまったら、その目的を果たすことは永遠にできない。
多少の不安や恐怖があることは事実だが、FX取引を続けなければ、収益を上げることは不可能なのだ。
損失を出して自分の資産が減ってしまうことへの恐怖感、不安感が存在する中、どのようにしたらそれを乗り越えて、不安にならずにFX取引を続けることができるのか?
その不安大きさを減らす方法を上げるとしたら、ポジション数を減らすことや、銘柄(通貨ペア)を複数のものに分散することなどだろう。だが、残念なことに、その不安感や恐怖感を直接消し去る方法はない。FX取引に危険を感じることは、相場の性質上の問題だからだ。
問題は、「怖い」という不安・恐怖感を活用することができるかどうかだ。損失を出すことへの危険を感じることで、できるだけ「負け」取引を減らすことに生かすことが求められる。つまり、リスク管理に利用するということである。
リスク管理の具体的な内容を言うと、以下のようなことであろう。
「負ける」ことに対する不安感や恐怖感を持つことは誰にでもあてはまることだ。その心理的な感情を上手に利用して、徹底したリスク管理に用いることが、利益を上げていくことにつながるのである。長い目で見て利益を上げ続けていけば、損失に対する不安や恐怖を感じることは減るに違いない。