FXの自動売買をスマートフォンからで取引画面にログインしてストラテジーを稼働させたり停止させたりできる機能を導入している業者が増える傾向にある。現時点での運用状況の確認程度であればスマホからアクセスする場合が多数派であるといわれている。
ただ、スマホだけあればFXの自動売買の管理を行ううえで十分かと問われると、その答えはNOであるのもまた確かではないだろうか。
スマートフォン端末からログインした時の用途としては、現時点の損益状況のチェック、あるいは相場の急変時などの異常時に速やかに決済注文を手動で入れるといった点が挙げられる。ちょっとしたログインの場合にとても便利な手段というわけだ。
しかし、ストラテジーの過去の運用実績を確認したりバックテストを行う際にはパソコンの方がはるかにやりやすい。対象とする期間をちょこちょこ変えたり、通貨ペアを各種類で比べたりする際にはPCのほうが適している。
スマートフォンの場合、これを行うとなると画面が小さかったり操作性が悪かったりして、思うようにスムーズに行えない。最新の機種は動作が以前より大幅に速くなったのは事実であるが、それでもパソコン機器と比べるとかなわない。
また、スマートフォンからではストラテジーのこれまでの運用成績を確認したり稼働・停止させることがそもそもできないFX業者も少なからず存在する。こういった会社を利用する場合には、その時点でPCが必須の機器となる。
iPadなどのタブレット端末で代用できるのではないかと疑問に持つ人も少なからずいるだろう。しかし、タブレット自体はスマートドンの画面を大きくしたような機械であって、PCとはまったく違ったものとなってしまう。
自動売買の取引画面となると、動作環境も未対応の部分が出てきてしまう可能性が大きい。通信環境も、特にデータ通信となるとPCと比べてまだ信頼性が十分には構築されていない。
したがって、FXの自動売買に挑戦する際の設備としてスマートフォンのみ、もしくはタブレットのみとなってしまうと不十分な環境となってしまうのである。自宅にパソコンがあるということは必要条件であるといえるだろう。