ループイフダンで実現できる利回りとは、だいたい何%くらいなのか。年利でどれくらいの収益率を達成できれば、自動売買での成功者といわれるくらいの人になれるのか。
ループイフダンとは、一定の値幅(pips)ごとに売買を繰り返す自動注文システムの名称である。特徴としては、コツコツと少しずつ利益を積み重ねていくタイプのシステムトレードであり、今注目を浴びている売買システムであることは間違いない。
年利100%がどれくらいの収益なのかというと、元手が1年前と比べて2倍に増えるほどの利益である。1年間のループイフダンによる資産運用で投資元本が2倍に増えることは、株式投資などではなかなか難しい技術である。誰でも容易に達成できるレベルではない。
しかし、ループイフダンにおいては、相場の方向性さえ間違わなければ、100%という利回りを達成することはとても簡単なことだ。一定の値幅ごとに新規・決済の両注文を出していく仕組みであることもメリットもあって、非常に収益率が高くなる仕組みになっている。
コツコツと収益をひたすら積み上げていくことから、大規模なドローダウンに遭遇することもそれほどない。また、こまめに利食いする点から、損益曲線が滑らかな右肩上がりの曲線を描く傾向にある。
日を重ねていくにつれて、実際の利益がコツコツ積み重ねられていくという、ループイフダンならではの特徴から、長期的に運用すれば、それだけ多くの収益が上がっていくのだ。これが「ジグザグ」している損益曲線を描きやすい一端的なストラテジー型の売買システムとの違いである。
仮に、10万円の元手で「ループ・イフダンB15_15」を用いて1年間何も手を付けずに取引した場合、得られる利益は、114,830pips分の収益である。1,000通貨で取引した場合、1,148,300円の収益が得られるということになる。利回り換算すれば、年利は約1,000%くらいになる。
実際には、複数の売買システムを使用して、ポートフォリオを組んだうえで自動売買に臨むことが、リスク管理として重要になることから、単一のもので運用するわけにはいかず、これほどの収益率を達成するのは難しい。
しかし、それでも年利100%はまったく難しくない。売買の方向さえ正しければ、大きな収益が期待でき、1年間で元手を数倍に増やすことが、特に苦労することなく可能である。
ループイフダンが、とても高い収益率をたたき出しやすい自動売買であるのは事実である。アイネット証券「シストレi-NET」において、収益ランキングで上位に登場するストラテジーのほとんどは、この「ループイフダン」だ。
しかし、だからといって安心するのは大変危険な考え方である。相場の方向性に間違えれば、含み損が増え続けることになってしまう。手動での損切りも実行しなければならない場面に出会う可能性も十分にある。
したがって、複数のストラテジーを用いることや、損切りの基準を事前に決めておき、それらの作戦を実行に移す行動が、不測のリスクによって大損するのを防ぐためには不可欠である。
高い利回りにとらわれ、ただ儲けることだけに意識を向ける必要はまったくないと言ってもよいだろう。むしろ、リスク管理のことを常に頭において、損失を防ぐ方法こそが、一番大切にしておいてほしいものである。
本当に自動売買で稼げる人とは、リスクへの対処法を作戦通りに実行できた人である。特に、長期的な資産運用となると、その傾向は大きい。