国産のシステムトレードとそのシストレを提供する業者についてを比較する。自動売買の仕組みにはどんな違いがあるのかを比較し、ストラテジーの種類の豊富さやスプレッドや手数料のコストについてを比較する。
ミラートレーダーと同じように選択型のシステムトレードであり、プログラミングなどの高度な知識を必要としない自動売買は近年注目を浴びている。選択型シストレが普及するにしたがって、さまざまな種類の自動売買が続々と出現している。ミラートレーダー以外には、どんな自動売買があるのかを、今回は紹介する。
シストレのしくみ | 売買システムの数 | コスト | |
ループ系・選択型 | 26種類 | A | |
(ひまわり証券) |
ループ系・選択型 | 26種類 | C |
戦略指定型 | 半無限 | A | |
自作・選択型 (カスタマイズ可) |
半無限 | B | |
(トレイダーズ証券) |
選択型 | 約100種類 | B |
選択型 | 約70種類 | A | |
(ひまわり証券) |
選択型 | 約140種類 | C |
国産シストレのしくみや種類については、業者や自動売買のシステムによってさまざまであり、ループイフダンのように相場の値幅の数値で自動売買を行うものもあれば、ちょいトレFXのようにいくつかの項目の中からテクニカル指標を選択してストラテジーを組み立てるしくみの自動売買もある。
あるいは、ミラートレーダーと同じようにストラテジーを選ぶタイプもあれば、FX取引を行うトレーダーという「人」を選ぶタイプまで存在する。
国産シストレの多くは、国内のFX会社が独自に開発したものが多い。そのため、どの自動売買も完全に日本語に対応しているという共通点はある。一方で、しくみは各業者ごとに大きく違う。したがって、得意とする相場も違う。
小さな利益を積み重ねるのを得意とする自動売買もあれば、大きなトレンドを狙って一度に大きな利益を狙うのを得意とするものもある。よって、国産のシストレを単純に優劣を比較することは難しい。
国産シストレにも従来のFXと同じようにスプレッドという手数料にあたるコストが存在する。スプレッドの幅が小さければ、システムトレードのコストが小さく、スプレッドが大きければその分コストが大きくなる。
国産シストレの業者で、スプレッドの値が小さいのはアイネット証券とインヴァスト証券の「トライオートFX」である。アイネット証券に関しては、「シストレi-NET」と「ループイフダン」の両方は同一のスプレッドであり、選択型シストレ業界では最安値である。
アイネット証券と「トライオートFX」はともにすべての通貨ペアで固定スプレッド制であり、時間帯によってスプレッドが変動することは原則としてない。
従来のFXでは、特にスキャルピングを中心に取り組む人にとっては、スプレッド幅ができる限り小さい業者がおすすめであった。しかし、システムトレード(自動売買)においては、スプレッドのコスト面よりも業者側のサービスが重要になってくる。特に取引を支援するためのツールはとても重要である。
したがって、スプレッド幅はそれほど重視する必要がないのがシステムトレードなのである。