外為オンラインの人気のシステムである「iサイクル注文」において、提示されるレート差であるスプレッド幅の大きさは他の業者のFX自動売買ツールと比べると狭い傾向にある。
具体的な数値は当然通貨ペアによって異なり、米ドル/日本円などのメジャーな通貨ペアで小さく、英ポンドやスイスフラン、NZドルなどのマイナーな組み合わせでは広い。とはいえ、他社よりも全体的に小さい。同じリピート系のシステムトレードである「ループイフダン」や「トラリピ」と比べても低い。
通貨ペア | スプレッド幅 | iサイクル手数料 |
USD/JPY | 1.0 | 20円 |
EUR/JPY | 2.0 | 20円 |
AUD/JPY | 3.0 | 20円 |
GBP/JPY | 3.0 | 20円 |
NZD/JPY | 6.0 | 20円 |
CAD/JPY | 5.0 | 20円 |
CHF/JPY | 5.0 | 20円 |
EUR/USD | 1.0 | 20円 |
GBP/USD | 3.0 | 20円 |
AUD/USD | 2.0 | 20円 |
EUR/AUD | 8.0 | 20円 |
iサイクル注文を使ったFX取引であっても、提示されるスプレッド幅が変わることはない。外為オンラインの通常の口座と同じ数値であり、原則的には固定であって変動することは稀である。変動する時といえば、相場の急変時や流動性が著しく低下した場合など異常時に限られる。
ミラートレーダーなどの他社のFXの自動売買では時間帯によってスプレッドの数値が変わるようになっているところが多い。こういったところでは、特に取引量自体が少ない日本時間の早朝にスプレッドが拡大することがよくある。
外為オンラインにおいては、原則固定のスプレッドとなっているため、このように変動することはほとんどない。そして、自動で取引されるiサイクル注文であってもこの点では何の変りもない。
予め想定される取引コストの大きさが把握できるのが大きなメリットいえるかもしれない。特にスプレッドの大きさによる影響が大きくなる短期売買のように小さな利幅を狙う場合には有利な環境であろう。
具体的な数値に関しても、同じリピート系の自動売買である「ループイフダン」や「トラリピ」と比べて小さい。チャートなどだけが用意され、裁量で取引を行うFX会社と同じくらいのスプレッド幅となっている。
例えば、米ドル/日本円では1.0銭、ユーロ/日本円は2.0銭となっている。「ループイフダン」が使えるアイネット証券のシストレi-NETではそれぞれ2.0銭、3.0銭、「トラリピ」が使えるマネースクウェアジャパンではそれぞれ4.0銭、5.0銭となっていることを考えると、iサイクル注文のスプレッドの低さが理解できるだろう。
ただし、iサイクル注文には特有の欠点もそんざいすることは否定できない。iサイクル注文を利用した場合、1取引で片道20円の手数料が発生する。これは取引数量には関係なくかかる。1,000通貨であっても5,000通貨であっても10,000通貨であっても片道20円を負担しなければならない。
簡単にいえば、システム利用料といえるだろう。従来の手動による売買や指値・逆指値注文ではスプレッドのみの負担である。iサイクル注文を利用した時に限りかかる手数料である。
仮に1,000通貨でiサイクル注文を使って取引した場合、片道20円という手数料をスプレッド幅に換算すると2.0銭(pips)分になる。つまり、実質的に米ドル/円では3銭、ユーロ/円では4銭分のスプレッドに当たるコストがかかるというわけだ。
一方、10,000通貨で取引したと考えた場合、片道20円の手数料をスプレッド幅に換算すると0.2銭(pips)となる。つまり、取引数量が多くなれば手数料の実質的な負担の大きさは小さくなる。
大口投資家であれば、他のFXの自動売買よりも外為オンラインのiサイクル注文を利用することによってコストの節約できるというわけだ。