外為オンラインのFXの自動売買ツールであるiサイクル注文において、放置してもコツコツといっての値幅ごとに利益が発生するため手間がかからないという専門家がいる。ほったらかしにした状態でも収益が積みあがっていくため、かなり便利なシストレであるという意見は少なくない。
しかし、実際にはすべての取引でプラス収支になるわけではない。損失が発生することもあるのは確かな事実だ。ところが、iサイクル注文にはデフォルトでは損切りの機能が存在していない。そのため、含み損が出たとしても無視され、含み益が出た時だけ決済してまたポジションを新たに持つという仕組みになっている。
ということで、ドローダウンが出るのは間違い。保有中のポジションで含み損がどんどん拡大していくという現象はよくあることである。そしてこれを放置してしまうと、かなりの含み損を抱えこんでしまい、決済を実際に実行すれば大損という結果になる。
エントリーしている方向とは反対に相場がトレンドとして動き続ければ、複数のポジションで同時に巨大な含み損を出すということもあり得る。よって、iサイクル注文で一度稼働させた戦略をほったらかしにして放置するわけにはいかない。
iサイクル注文をある時に稼働させて、その時は一番好ましい条件設定であったとしても、その戦略がベストなロジックであるとは必ずしも限らない。外国為替相場は常に変化し続けるため、トレンドの規模や方向は分かる。レンジ相場になることもあり、一定の値幅で上下を繰り返す例もよくある。
このため、相場の変化に合わせてiサイクル注文の条件設定も変えていかなければならない。狙う値幅の大きさから、ポジションを保有する方向(買い・売り)を定期的に変更することが求められる。
上昇トレンドから下降トレンドに移行したにもかかわらず、買い方向でiサイクル注文を設定していては、ポジションを新たに持つたびにドローダウンが拡大するだけとなってしまい、利益は積みあがってはいかなくなる。
為替相場が変動するという性質がある以上、iサイクル注文に取り組む際には定期的に戦略を改良しいくことが収益を儲けるという目的を達成するためのカギとなる。一度稼働させて放置するというやり方は悪い指針であるのは間違いない。