
コツコツと一定の値幅ごとに自動で売買を繰り返しながら利益を確定している「ループイフダン」は、円安と円高のどちらのトレンドに強いのか。
為替の値動きが収益性に大きくかかわるFXである以上、こんな疑問が思い浮かんでも不思議ではない。
答えを言うと、ループイフダンは円高・円安のどちらにも対応している。したがって、円高になって外貨預金組には不都合な流れになっても、ループイフダンの場合は恩恵を受け取ることができる。
もっとも詳しく説明すると、買い方向でエントリーする「B○○_○○」という売買システムでは、円安トレンドにおいて力を発揮する。トレンドが大きければ大きいほど、巨額の利益を獲得することができる。
売り方向でエントリーする「S○○_○○」の売買システムでは、逆に円高に動く時に利益が得やすい。スワップポイントがマイナスになることで、わずかに残高が減るのは避けられないとはいえ、円高の傾向を狙うこともできる。
円高になると一般的に日本では株安の傾向に出て、マイナスな内容のニュースが行き交う。外貨預金の場合も、円高になれば相対的に自分の資産価値が減る。しかし、FXのループイフダンではプラスの恩恵が受けられる。
なお、為替レートの値動きがほとんど横ばいで推移するレンジ相場(ボックス相場)の場合は、どちらの売買システムであっても利益をコツコツと積み上げていくことができる。もみ合いの状態でも利益が出るのもループイフダンならではの特徴だ。
しかも、完全な自動売買であるループイフダンを使うことで、高頻度にFX取引を行う一方、時間にも拘束されないという利点を持つ。これにより、相場のトレンドの恩恵を最大限に受け取れるシステムであるといっても過言ではない。
ただし、トレンドの向きとは反対の方向で売買を繰り返すプログラムを選んでしまうと事態は厄介になる。含み損を拡大させる可能性も否定できない。
このことから、ループイフダンではトレンドの方向を解読して判断する能力が必要となる。そして、その技術こそが運用成績の良し悪しのカギとなる。ただ売買システムを選ぶだけというほど簡単ではないのも事実である。