トレイダーズ証券のFXの自動売買である「みんなのシストレ」のうち、選ぶタイプの簡単な方については、VPSサービスと契約するのが不要であり、パソコンの電源を切っても取引やストラテジーの運転が継続される。
MT4に関しては、依然としてサーバー上で行われるソフトであることから、外部のVPSサービスと契約するか、自分のパソコンをつけっぱなしにしなければならない。VPS・PCのつけっぱなしがないと、EA(Expert Advisor)のよるFXの自動売買が止まってしまう。
とはいえ、初心者に人気の選ぶタイプの「みんなのシストレ」では、ブラウザ上で操作し、トレイダーズ証券側のサーバー上で自動取引が行われることから、MT4のような余計な手間や費用がかからない。
パソコンの電源を落としても、自動売買は動き続けるので、何も操作しないときは自分のパソコンの電源をOFFにし、電気代を節約することもできる。これが、みんなのシストレを含んだ選択型システムトレードならではの長所である。
VPSサービスが不要であり、パソコンの電源を切ってもFX取引の自動売買が動き続ける種類のものを提供しているFX業者は他にも存在する。
中でも有名なのが、Tradencyというイスラエルの会社が開発したソフト「ミラートレーダー」である。ミラートレーダーは選択型の自動売買の中では一番早く登場したソフトであり、これを取引プラットフォームとして採用している国内のFX業者は多い。
たとえば、「シストレ24」として知られているインヴァスト証券をはじめ、FXプライム、セントラル短資FXなどは、このミラートレーダーを取り扱っている。
ミラートレーダーを採用している業者の場合は、みんなのシストレと同じようにVPSがいらない。したがって、パソコンの電源を落としても追加の手間やコストなしにFX取引の自動売買に参加できるようになっている。
ただし、みんなのシストレを含み、ミラートレーダーなどの選べるタイプのFX自動売買では、自分で自由にカスタマイズすることがあまりできず、自由度は低い。
一方、MT4では自由にEAを改造することができる。プログラミングの知識がないと、現実的には難しいが、そうした高度な技術を持っていれば、自分で自由にプログラムを変えることができるようになっている。
このため、みんなのシストレは、プログラミングや相場の分析力に精通した自動売買の上級者にとっては少し物足りないソフトであると感じるかもしれない。