トレイダーズ証券のみんなのシストレとインヴァスト証券のシストレ24について比較する。それぞれどんな点がメリットで何が欠点となるデメリットとなっているのか。いずれもFXの自動売買ツールであるのは同じであるが、中身の仕組みやサービス内容には違いがある。
取り扱っているストラテジーの種類からスプレッドや手数料などのコスト、投資に必要な資金の金額、通貨ペアの数は違う。会社名が異なるだけでなく、自動売買のためのソフトもまったく別ものである。
どちらも初心者に優しいといわれている。みんなのシストレもシストレ24も複雑なプログラミングや高性能なコンピューターを必要とはしないためだ。しかもクラウド型であることでランニングコストもかからない。したがって、比較の対象となるのはサービス内容である。
みんなのシストレ | シストレ24 | |
会社名 | トレイダーズ証券 | インヴァスト証券 |
スプレッド幅(USD/JPY) | 3.0銭 | 3.6銭 |
追加手数料 | なし | なし |
ストラテジー種類数 | 約350 | 約6,000 |
最低取引通貨量 | 1,000通貨 | 5,000通貨 |
通貨ペア | 18通り | 26通り |
どちらも取引コストとして負担するのはスプレッド幅分の金額のみである。追加的な手数料は一切かからない。FXの自動売買といえば、別途追加でお金を負担しなければならないというイメージを持っている人は多い。実際に一部のFX業者では「スプレッド+手数料」という制度をとっているところもある。
みんなのシストレとシストレ24については、完全にスプレッド幅のみなのが特徴的だ。これについては、どちらもメリットがあるといえる。ただ、比較するとみんなのシストレの方が低コストであるのがわかる。
最も取引高が高い米ドル/日本円(USD/JPY)において、みんなのシストレでは3.0銭前後が平均値となっている。対するみんなのシストレでは平均的に3.6銭となっている。後者の方が利用者が支払うコストが割高となっているのがわかる。
アメリカのドル以外の通貨ペアにおいても、スプレッドの大きさはシストレ24の方が高い。みんなのシストレ方が安いのは間違いない。1回の取引だけで見れば大差があるわけではないものの、取引を何回も積み重ねていくとその価格差ははっきりとしたものとなる。
こまめに売買を繰り返していくタイプのストラテジーを積極的に使うのであれば、割安なみんなのシストレを利用した方がコスト面がかからない分効率的に資産運用ができる。より大きな儲けが得られる可能性が高い。
逆にストラテジーの種類の豊富さについては、インヴァスト証券のシストレ24の方が圧倒的に多い。その数は約6,000種類にも及ぶ。これだけあれば、FXの自動売買ツールとしては十分な量であるのは言うまでもない。
一方のみんなのシストレは350種類程度に収まる。国内のプロバイダーからしかストラテジーを集めていないこともあって、種類数で見るとどうしても世界中からかき集めているシストレ24には劣ってしまう。
6,000種類のストラテジーがあるからといって、それらすべてが稼げるロジックになっているとは限らない。損失ばかりだすゴミストラテジーも相当な数は存在する。勝てるストラテジーはどちらについても一部のものに限られる。
とはいえ、選べる選択肢の数が多ければ多いほどより相場の流れに見合ったストラテジーに出会える可能性は高まる。検索条件に応じて自分の取引スタイルにぴったりのロジックが出てきやすいのがシストレ24だ。
みんなのシストレの場合は約350種類に留まるということで、収益性は別として、各個人の求めている取引戦略にぴったりのものが見つからない可能性もある。そのような意味で、ストラテジーの種類数を重視するのであればシストレ24の方が好ましいだろう。