インヴァスト証券の戦略自由型の自動売買「トライオートFX」の口コミを紹介する。ミラートレーダーなどの選択型シストレ、あるいはトラリピ、ループイフダン、iサイクル注文といった他のシステムトレードとは何が違うのか。
長所としては、スプレッドをはじめとする手数料コストが安いこと、売買の方向(買い・売り)や決済のタイミングなどを自由に設定できる仕組みになっていることが挙げられる。
短所としては、1万通貨からしか取引できない点、完成したストラテジーが手に入れにくいため、収益力に欠けることがしばしばある点、失敗の原因となるような設定をしてしまう可能性があるが挙げられる。
トライオートFXの良い口コミとしては、上の2点だろう。まず最初に、スプレッド幅が小さく、手数料に当たるコスト面で安い傾向にあるところだ。どんなツールを使うにあたっても、やはり低コストなのは長所である。
次に、カスタマイズ性、自由度が高い点だ。インヴァスト証券で一番人気のもう1つの自動売買であるシストレ24ではストラテジーを選ぶだけで、自分で自由に改造することは一切できない。
トライオートFXであれば、改造できるところが多い。より自己流のFX自動売買にチャレンジしたい人にはとてもおすすめである。
トライオートFXの最大の特徴ともいえるのが、カスタマイズができる点だ。魅力として使える戦略は、オートパイロット注文(AP注文)と仕掛けがある。
オートパイロットの方は、ストラテジーとほとんど同じ性質を持ち、稼働し続ける限り取引が繰り返し行われるロジックとなっている。仕掛けの方は、1回限りの取引であり、やや長めにポジションを保有する長期型の手法に向いている。
どちらも自由にエントリー、決済のタイミングを設定することができる。また、売買の方向や繰り返し取引する場合のタイミングを決めるために、上昇トレンド、レンジ、下降トレンドのいずれかを予想するだけで最適なストラテジーを作ることができる。
ミラートレーダーで用いられるようなストラテジーと比べたらとてもシンプルな手法とはなるが、ロジックの中身がよく把握できる仕組みになっているのは大きな長所といえる。
トライオートFXでは、スプレッドがFXの自動売買の中では低い傾向にある。オートパイロット注文(AP注文)を使う場合は別途手数料がかかるため、割安感は大きくはないが、コストの具体的な金額があらかじめ把握できる。
スプレッドは原則固定制になっている。⽶ドル/円 0.5銭、ユーロ円 0.8銭、英ポンド/円 1.3銭、ユーロ/⽶ドル 0.7pipsというように、ほとんど一定の数値となっているため、事前に発生するコストの大きさがわかる。
ミラートレーダーなどのFX自動売買においては、変動スプレッドとなっているため、コストがあいまいである場合が多い。それに比べると、トライオートFXは前もってわかるため、透明性が高いツールといえる。
トライオートFXも、決してメリットばかりではない。悪評の要因となる点も少なからず存在するのは事実であり、欠点といえるポイントがあるのは否定できない。
まず、トライオートFXでは1万通貨からしか取引ができない。ミラートレーダーなどでは5,000通貨から取引できる。さらに、ループイフダンで有名なアイネット証券や、みんなのシストレなどでは1,000通貨から取引できる。
これらに比べると、最低1万通貨という条件はハードルが高くなる投資家もいるだろう。
また、オートパイロット注文によるストラテジーの中身を把握しないまま実践に挑んでしまうと、よくわからないまま取引することとなって、場合によっては損する原因となる。一度改造すると、とても悪い戦略となる可能性も否定できない。
この欠点は解消予定!(2016年2月から)
トライオートFXの悪評の要因となる最大の欠点は、1万通貨からしかFX取引ができないところである。裁量取引の口座についても同じことが言えるが、最低1万通貨という条件だと、特に資金力のない個人投資家にとって参入のハードルが高くなることがよくある。
1万通貨となると、どんな通貨ペアに投資する場合であっても、元手は100~200万円ほどのお金が必須となる。それに満たない金額の投資元本しかない場合、トライオートFXを利用するのは避けるべきだ。
FXの自動売買としても、1,000~5,000通貨からシステムトレードができる会社が多いことを考えると、やはりトライオートFXの欠点はここにあるといえるのではないだろうか。
ただし、オートパイロット注文の場合に限っては、1,000通貨でも取引できる。仕掛け、裁量取引を使わないのであれば、特に問題はない。
また、2016年2月からはすべての取引で1,000通貨から取引できるようになるため、「最低1万通貨単位」の条件によるデメリットの要素は消える。
トライオートFXの長所としてカスタマイズができる点があるといったが、これは使い方によっては危なくなる場合がある。
特に初心者を中心に、オートパイロット注文のロジックをいい加減に改造する人が多い。これをやってしまうと、外国為替市場の値動きに不向きなロジックとなる場合がある。
また、オートパイロット注文の売買のタイミングなどの戦略の内容を把握しないまま取引する原因にもなる可能性がある。収益力を高めることが重要になる世界において、これはリスクが大きいといえる。
マーケットに合わないロジックでFX取引を実行してしまうと、必要以上に損失を出してしまう結果になりかねない。ミラートレーダーなどの「選択型シストレ」では、完成したストラテジーしか使えないため、改造によって収益性が低下するということはないが、トライオートFXではその確率が存在する。
使い方さえしっかりと守られれば、不要なリスクを賭ける心配はないが、こればかりは個人のやり方次第となってしまう。ストラテジーの戦略の中身が曖昧なままシステムトレードに取り組む原因となる点についても、欠点であるといえるかもしれない。