Forex.comにおいてはMT4(Meta Trader)であっても専用のスマホのためのアプリが用意されている。iPhoneでもAndroidでも利用することができる。外出先のためにパソコンが手元にはない場合でも気軽に口座へログインしてさまざまな操作や確認ができるためとても便利な道具である。
ただし、パソコンからログインした場合とすべて同じことができるわけではないのも事実である。PCのブラウザからでは可能な操作がスマートフォンのアプリからではできないものも一部存在する。したがって、スマートフォンを持っているからといって、パソコンがまったく要らないというわけにはいかない。
Forex.comのスマホアプリでできることとして挙げられるのは主に上記の4つである。まず、リアルタイムでの相場の価格(気配値)を各通貨ペアごとに確認したり、チャートを標示させることが可能だ。これは、FXアプリを用意している業者のすべてに当てはまることではあるが、Forex.comのMT4のアプリでも問題なく確認できるようになっている。タイムラグはほぼゼロであると考えてよい。
インジケーターがデフォルトで30種類ほど存在するが、これらはスマートフォンでも表示させられるようになっている。ただのローソク足やバーチャート、ラインチャートだけしか見られないわけではない。テクニカルインジケーターもしっかりとスマホの画面に映し出せる。
現時点での損益状況や口座残高の確認もできる。運用成績がどれくらいになっているのかは、自宅にはいない外出時であっても気になる要素だ。スマートフォンのアプリを事前にダウンロードしておけば、そうした要求もすぐに解消させられる。無理な時といえば、圏外でインターネットの回線にアクセスできない場合くらいではないだろうか。
もちろん、スマホ端末であっても成行・指値・逆指値による発注を行うこともできる。新規エントリーのチャンスが目の前にある時にはすぐにそれを実行できる。決済に関しても、相場の急変時などでただちに行動しなければならない時などに役立つ。これは、欠かせない部分であることは間違いない。
一方、PCとは違ってスマートフォンではできないことがある。それが、上記の3つの内容である。MT4ならではの特徴としては、FXの自動売買ができたり自分のオリジナルのインジケーターを標示させることができて自由度がかなり高い点が挙げられる。
MT4の大きなメリットの1つは、自動売買ができるという点である。システムトレードのためのプログラムはEA(Expert Advisor)というが、スマホのアプリではこのEAを新たに稼働させたり、既に動いているEAを停止させたり削除させることができない。これは、PCからでしかできない。
EAのプログラミングに関しても当然不可能だ。MT4のEAは完全に自分でプログラムの内容を改造できる。ただし、この作業はパソコンから行わなければならない。
従来のFX口座ではどうしてもチャートなどが画一的なものしか取り扱われていない例がほとんどである。少し変わったインジケーターやチャートを表せる場がMT4であるといっても過言ではない。
しかし、残念ながらスマホアプリでは画一的な操作しかできないのが現状である。万人向けのツールであるのは否定できない。そのため、スマホ端末はあくまでもパソコンを補完するための手段であるという程度に捉えておくのが良いだろう。