OANDA JapanにはForex Traderという裁量で取引する口座とMT4(Meta Trader)が利用できる口座の2つが用意されているが、両建てはどちらでも問題なく可能である。
買い・売りの両方からポジションを保有するやり方が両建てであるが、特にこれを制限する規定は存在しない。したがって、どの通貨ペアであっても両建てのポジションを保有できるようになっている。
MT4の場合、EA(Expert Advisor)による自動売買を利用する時でも両建てを行うことは可能だ。両建てのロジックになっているEAも問題なく使える。
もちろん、インジケーターを使って高機能チャートとしてMT4を利用している場合でも問題なくポジションを両方向から持つことができる。追加で手数料が発生するといった不都合なデメリットも一切存在しない。
ただし、両建てを行い際であっても提示されるスプレッドは変わりないため、2取引分のスプレッド幅の分のコストがかかってしまうのは避けられない。例えば、片道1.0pips分のスプレッドがかかる通貨ペアで両建てを行った場合、合わせて片道のみで2.0pips分のスプレッドがかかってしまい、取引コストが大きくなるのは確かだ。
また、必要となる証拠金も多くなる。OANDA Japanでは最低1,000通貨から取引できる条件になっているが、両建てを行うと買い・売りの2方向からポジションを持つことになるため、最低で2,000通貨分の取引を同時に行わなければならなくなる。
この際、証拠金として必要な元手資金の金額も2,000通貨分の金額となる。両建て取引とはいえ、2つのポジションを同時に保有するというやり方になることは間違いない。1つのポジションを持っている場合と比べると証拠金が多めに拘束されるため、強制ロスカットにも注意を向ける必要が出てくる。
さらに、ポジションを持っている最中はスワップポイントの対象となる。両建ての場合、買い・売りの両方向で取引するということになるため、スワップポイントはマイナスになってしまう。すなわち、両建てにてポジションを持っている間は毎日スワップポイントを支払わなければならない。
このように、両建てには少しデメリットが出てきてしまう。したがって、明確な手法がある場合に限って両建てを行うのがおすすめである。特に戦略を持っていないのであれば、まずは片道のみの取引を行ってみるのがいいかもしれない。